館に人の気配は何もありません。

しかし、ここには確かに何かが・・・。






輝きを失った石  第一章・3





5チームに分かれた彼らは、それぞれ別々の扉へと入っていった。

跡部達は階段左横の扉。 佐伯達は階段右横の扉。

真田達は左の扉。 手塚達は右の扉。 千石達は目の前の階段から2階へと、それぞれ別れていった。

真田達が入った先にあったのは食堂だった。

そこには大きなテーブルがその空間のほとんどを占めていた。

部屋の中には他にも大きな柱時計や、暖炉などがあった。

それらの全てが古いアンティークもので、素人から見てももののよいものだった。





「なんか気味悪いなあ。」





「そうですね。 あの柱時計の音が余計そう思わせていると思いますが。」





「それはもっともだ。

 さて、まずはこの部屋を調べてみるか。 何かあるかもしれない。」





柳がそう言うと、全員うなづき、部屋の中を調べ始めた。

するとすぐに真田が入ってきた扉のすぐ右に扉があるのを見つけた。

そこに真田と柳が調べるために、2人で入っていった。

柳生と仁王は食堂の中をもっと探索することになった。

真田と柳が入っていった部屋は厨房だった。

ここもどうやらそうとう使っていなかったようだ。

そうとうホコリがたまっていた。





「・・・ここも気味が悪いな。」





「ああ、早く調べて出よう。

 あまり少人数で行動するのは危険だ。」





互いにそう言葉を交わし、2人は中を調べて回った。

しかし、以外にも何もでてこなかった。





「何もでてこないな。」





「ああ。 だが、そのほうがいいんじゃないか?

 ここで何かでてこられても困る。」





「それはもっともだ。」





2人は何もでてこなかったことに安心していた。

だが・・・。





「・・・? おい、蓮二。 あそこになにかあるぞ。」





厨房の奥のほうまで来た時、真田が何かあるのに気付いた。

ここからではよく見えないが、白っぽいもののようだ。





「何かあるといってもそれほどたいした物ではないだろう?」





柳も真田と同様に安心しきっていた。

だが、その安心感は、すぐに跡形もなく消え去ることになる。





「こっ・・・これは・・・!」





近くまで行ってやっと分かった、白い物の正体。

それは真っ白な骨だった。 遠くから見るには鳥かなにかの骨だと思うが、近くから見ると、違いは歴然だった。

・・・それは人間の骨だった。

だが、骨と言っても全身があるのではない。

あるのはほんの一部だった。





「なぜこんなところに人骨が?!」





「分からない。 とにかくここから出るぞ。

 このままここにいるのは危険だ。」





「ああ、分かった・・・。」





2人はそう言葉をかけ、逃げるように部屋から立ち去った。

彼らが立ち去った瞬間、その場に残されていた骨は、急に闇からのばされたなにかによって、瞬時に消え去った。

この館には一体何が潜んでいるのか・・・。



05.4.20
]









【あとがき】

遅くなりましたが、久々の更新です。

今回から立海中心です。

ほかの人達はまたのちほど出てくる予定。



BACK←  →NEXT
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送