この町は一体どうなっているんだ?

こんなこと、信じられない!






Symphony of destiny  第二章・4





宿を出た4人は、人々が寝静まって静かになった町の中を、噴水のある広場へ向かって走っていった。

広場に着くと、そこは何の気配もなく、昼間の喧騒が嘘のようだった。

だが、噴水から湧き出ている水だけは、昼間と変わらずそこに存在していた。





「やっぱ静かだね。」





「そりゃそうだよ。 これで人なんかがいたらシャレになんないっての。

 時間ないんだから、さっさと地下に入る道探すよ。」





伊武がそう言い、4人は地下へと降りる道を探した。

だが、なかなか見つからない。





「くそ、何で見つからないんだ?」





なかなか見つからないことに、早くも跡部の堪忍袋は切れそう。

と、その時菊丸が。





「・・・そうだ! いくら水が地下から沸きがってるっていってもどっかにその水を調整する場所があるんじゃない?

 そこからなら下に行けるんじゃ・・・。」





「「「もっと早く思いつけーーー!!!」」」





菊丸のその一言で、4人は再び急ピッチで探し始める。

するとすぐに・・・。





「おいっ! あったぞ!!」





跡部が発見した。

調整する所は、住宅街の少し奥ばった所にある少し古びた建物の中にあった。

そこから4人は、地下の暗い通路に降りた。

そこには何の明かりも無かったため、上の建物からランプを拝借して、4人は通路を進んでいった。

水の流れる中を進んでいくと、通路はだんだんと広くなっていった。

と、その時、急に目の前が開けた。





「こっ、これは?!」





目の前に広がっていたのは噴水のあった広場と同じくらいの広さの湖。

そして、その水は、とても不思議なことに地面から直接地上へと続いている壁を登っていっていた。

どうやらこの壁を伝った水が地上に湧き出ているらしい。

この情景に、全員が息を呑んだ。





「・・・すごい・・・。」





「こんなの初めて見た・・・。」





「なんでこんな不思議なことが・・・?」





跡部を除く3人は、この光景にすっかり見とれてしまっていた。

と、その時。





「おい、お前ら。 いつまで見とれてるんだ?

 この湖の中だ。 力が溢れてきている。」





跡部のその言葉で、3人は一気に現実に引き戻された。





「本当にここから力が? じゃあ、早速潜って調べて・・・!!」





千石がそう話していたその時!

急に湖から巨大な水しぶきが上がった。

そして、そこに現れたのは・・・。





「りゅっ、竜?!」





そこに現れたのは巨大な水竜だった。





「なんでこんなとこに竜がいるんだよっ?!」





「俺に聞かないで!! そんなの知るわけないじゃない!!」





菊丸が尋ね、千石が叫びながら答えた。

驚くのも無理はない。

竜は数ある魔物の中でも上位に属するのだ。

その強さは半端ではなく、並の騎士では傷ひとつつけることができない。

その竜が目の前にいるのだ。





『愚かなる人間共よ!! なぜここに来た?!

 ここはお前達風情の来てよい場所ではない!!』





竜の剣幕は、さすが上位に属するだけあってすごかった。

その剣幕に押されながらも、千石がおずおずと口を開いた。





「俺達はここにある水のオーブを取りに来たんだ。

 これは、今王都が必要としているもので、どうしても欲しいんだ。

 俺達は争いが好きじゃない。 だから、素直にオーブを渡して欲しい。」





千石がそう言うと、竜はいきなり大声で笑いだした。





『あーっはっはっはっ!!

 なんとも面白いことをいう奴らだ。 だが、渡すわけにはいかん!

 これのことを何も知らんお前達が持っていてもまったく無意味で危険だ。

 何のために私がこれを守っていると思う? 

 お前達のようなバカな奴らからこれを守るためだ。

 話はここまでだ。 立ち去らないというのなら死んでもらうまでだ!!』





そう言うが否や竜は攻撃をしかけてきた。

その攻撃力は半端ではなく、4人はそれを何とか避けた。





「千石っ! お前のせいだぞ!!」





「何で俺のせいになるのさ?! ひどいよっ!!」





「うだうだ言ってる場合じゃないでしょ!

 こうなったら竜を倒してオーブ、手に入れるしかないじゃない。

 ・・・ったく、何でこんなめんどくさいことになるかなあ。」





「・・・信司、この期に及んでもまだぼやくの?」





4人は攻撃をかわしながらもこう話し・・・





「「そっちがその気なら、こっちも容赦しないからな!!」」





戦いが今、始まった・・・。









【あとがき】

久しぶりに書きました。 なんかだんだんわけわからん展開になってきてます。

どうしましょう?(お前が聞くな)

とりあえず完結目指してがんばります。



05.7.2




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